中古オーディオの泥沼

オーディオ

往年の名器との再会

ネットオークションや、ハード・オフなどのリサイクルショップを覗くと、若かりし頃に憧れたオーディオ機器に出会う事がよくあります。しかも、オーディオ機器の寿命は結構長く、30年ぐらい前の機種でも、前の持ち主の使い方次第では、結構いい音で鳴ってくれるものも少なくありません。

現在、私がメインで使用しているオーディオシステムも、ネットオークションやらリサイクルショップやらで買い集めたバブル全盛期のオーディオ機器を中心に構成されています。

カートリッジの針からターンテーブル、アンプ、スピーカー、CDプレーヤー、MDプレーヤー、カセットデッキに至るまで、すべて正真正銘の中古品です。

MDプレーヤーなどは、ハード・オフでジャンク品で千円で売られていた、パイオニアのMJ-D5という、定価で5万円くらいの商品をダメもとで購入してきたのですが、家に持ち帰って、早速動作確認してみると、MDの再生自体は、問題なく、良い音で鳴ってくれているのでした。

ジャンクの理由は、MDを排出できないとのことでしたが、最初の内は確かに、MDの排出時に、差込口に引っ掛かって出て来ない状態でしたが、爪楊枝の先っちょを突っ込んで、MDをずらしてやると、一応出て来るのでした。

そんなワケで、MDを再生しては爪楊枝を突っ込んで取り出すという動作を5~6回繰り返していると、なんと、いつの間にかMDは正常に出て来るようになっているではありませんか。

それ以降は、何の問題も無く、MDを再生して、取り出しボタンを押せば正常にMDを排出してくれるようになり、私のオーディオシステムの一部として、現在も活躍してくれています。

プリメインアンプに四苦八苦!

しかし、中古オーディオの常で、ハズレを引いてしまうこともよくあります。

私の場合、プリメインアンプ選びでけっこう苦労しました。

プリメインアンプは、ヤフオクから入手しましたが、現在のサンスイ AU-α607L Extraに落ち着くまで紆余曲折がありました。予算は15,000円位で、最初に落札に成功したのはSONYのTA-F555ESXという、1986年発売のベストセラープリメインアンプでした。当時の私には憧れの名器!でしたが、これが大ハズレ。

届いて数日は、両チャンネルから音は出ていたのですが、ある日突然、片チャンネルから音出なくなり、ついには両チャンネルとも音が出なくなってしまいました。それ以来、オーディオラックの一番下に置き、重しとなっております。

それに懲りず、引き続いてヤフオクにて、今度は、ONKYOのIntegra A-917というプリメインアンプを同じ位の落札価格で入手。これも、中古市場ではいまだに人気のあるアンプです。届いてすぐに、システムに組み込んで音出しをしてみましたが、音が出たことは出たのですが、私が期待していたような音ではなく、なんとも平凡な音。エージング不足だろうと思い、1か月以上毎日音を出し続けたのですが、一向に改善しないどころか、今度は片チャンネルから音が出なくなり、泣く泣くオーディオラックの重しにいたしました。

で、それでも懲りずに、またヤフオクにて3つ目のプリメインアンプを落札。こんどは、サンスイの AU-α607L Extraと云う、まさにバブル絶頂期の1989年に発売されたプリメインアンプ。このAU-α607シリーズも、いまだに人気のアンプですね。

2度の失敗のせいで、初めての音出しはドキドキでした。しばらく使用されていなかったようで、ボリュームとバランスつまみを回すとガリが出ていました。音を出しながら、しばらくボリュームやバランスを何度も回し続けていると、やがてガリも出なくなり、音も安定してきました。

このAU-α607L Extraは大当たりで、そこそこパワーもあり、明るい音が私の好みにピッタリでした。結局このアンプが私のシステムの中心にどんと居座り、現在でもメイのアンプとなっております。その後、スピーカーもいろいろと変えていったのですが、どのスピーカーもそこそこ鳴らしてくれているので、もうしばらくこのアンプのお世話になるでしょう。

当たりハズレはあるものの、当たった時の喜びは何物にも代えがたく、なかなか抜けられないのが、「中古オーディオ」という「泥沼」なのかも知れません。

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