レコード聴くなら、カートリッジ選びは重要!
オーディオ機器で、一番音を左右するのはスピーカー、次がアンプですが、アナログレコードを聴く上では、カートリッジも音を左右する重要な要素となってきます。
カートリッジの場合、(DJ用を除いて、)ほとんどのメーカーが生産を終了しているため、名器と呼ばれるカートリッジを求めれば、自ずと中古市場を漁らなければなりません。
特に人気のある、シュアーやオルトフォンの中でも名器と呼ばれる機種は、中古店やヤフオクでも、それなりの値段が付いています。私のような、お金が無いから中古市場を漁っているビンボーオーディオマニアにとっては、厳しい現実です。
安くて音がいいカートリッジを探して悪戦苦闘。
とはいえ、カートリッジのもともとの価格が、高級品でも数万円で、安いものは数千円からありますので、スピーカーやアンプから比べれば、お手頃な値段で入手可能です。
私が最初に手に入れたカートリッジは、オーディオテクニカ(AudioTechnica)のAT10Gという、VM型のカートリッジでした。手に入れた当時は、まだ新品が市販されていて、家電量販店で5~6千円で入手可能でした。このカートリッジ、値段の割に良い音がして、なかなか優秀な製品だったと思います。細かいことを気にしなければ、ロックやジャズなど、十分に楽しめます。ちなみに、後継機種のAT10GRDというカートリッジが出ていて、現在でも入手可能です。多分、音質はそれほど変わっていないと思われます。
ただ、オーディオの沼に片足を突っ込んでしまった私は、だんだん1つのカートリッジだけでは物足りなく感じ始めたのでした。「ほかのカートリッジで聴いたら、どんな音になるのだろうか。」と云う好奇心が頭をもたげて来たのです。
で、またヤフオクで中古カートリッジを漁り始めました。そこで注目したのが、シュアー(SHURE)の製品です。V15TypeⅢが有名ですが、私には高価過ぎて手が届きません。その下のランクの、M75EDというカートリッジが、数千円で出品されていました。
運良く、純正の新品針が付いたM75EDを7千円程度で落札。さっそくLPを試聴してみたところ、これが、結構いい音で鳴るのでした。明らかに、オーディオテクニカのAT-10Gとは違う傾向の音で、音の硬さが取れて、多少輪郭はぼやけるものの、ジャズやクラッシックなども、より色気のあるふくよかな音でゆったりと鳴っている感じがしました。より広いジャンルを楽しめるカートリッジだと感じました。
そこで終わらないのがオーディオの沼にはまってしまった人間のサガ、オーディオテクニカの、もっと上のクラスのカートリッジならどんな音がするのだろうか、等という好奇心が湧いて来てしまうのです。そうなると、居ても立っても居られない気持ちになり、またまたヤフオクを漁り始め居たのでした。
そこで見つけたのが、AT150MLXという2000年ごろまで数万円で市販されていたカートリッジの本体に、ATN150Eという、ちょっと古めでグレードの下がった針が付いたもの。針の使用頻度が少ないとのことだったので1万円ほどでゲット。早速試聴してみると、AT10Gに比べ、さすがに高価な機種だけに、明らかに解像度が高く、より繊細な音がしたのでした。
さらなるオーディオ沼の深みへ
このAT150シリーズは、実は現行の機種と針の互換性があるということを知ると、はたまた好奇心が頭をもたげて来て、新品の針を付けて聴いてみたいという誘惑にかられたのでした。
で、早速ネットで調べてみると、新品の丸針が7千円ほどで買えるのでした。というわけで、VMN10CBという、新品の交換針を思わずポチッとやってしまったのでした。
本来、AT150MLXには、マイクロリニア針が付属していたので、現行の交換針で言うならば、VMN40MLという3万円近くする現行のマイクロリニア針を付けるべきなのでしょうが、ビンボーオーディオマニアの私には、とても手が届きません。かなりのグレードダウンになってしまいますが、VMN10CBという一番下のグレードの丸針で我慢せざるを得ませんでした。
交換針が届いて、早速試聴してみたところ、当然、AT150MLX本来の性能は出し切っていないのでしょうが、これはこれでアリだと思いました。もともと付いていた中古の楕円針と比較しても、解像度はそれほど変わらない感じで、より力強さが増しているように思えました。AT10Gに比べれば、格段にグレードの高い音でした。
というわけで、オーディオの沼の深みにどんどんはまっていく私なのですが、最近は、MCカートリッジの音を聴いてみたいという、新たな好奇心が頭をもたげて来て、ヤフオクやリサイクルショップを覗く日々が続いているのでした。
この調子でいくと、しばらくはオーディオの深い沼から抜け出すことは出来ないんだろうな。
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