カセットテープ、MD、CD-Rで聴くオーディオ
私は、CDやLPレコードのほかに、過去に録音した膨大な数のカセットテープやMD、CD-R等、今では市場から消えてしまったオーディオメディアのコレクションを保有しています。
FM番組をエアチェックしたものとか、レンタルレコード店で借りたLPやCDをダビングしたもの等々、その数も結構膨大だったりします。今時、カセットテープやらMDやらを大量に持っている人間もそんなにいないとは思うのですが、保管場所に困るぐらいの状態にもかかわらず、いまだに現役で聴いていたりしております。
特に、FM番組のエアチェックテープは、結構貴重なものが有ります。来日したアーティストのスタジオライブだとか、今ではなかなか手に入らないレアなアルバムとか、捨てられずに長年保管してきた貴重なテープが結構あります。
カセットテープの耐久性について
カセットテープの中には、学生時代に録音したものもあったりして、数十年前のものも珍しくないのですが、いまだに劣化せずに良い音で再生出来るものが多いです。
カセットテープの劣化ですが、結構、メーカーによって耐久性に差があるように思われます。
あるメーカーの製品は、数十年も経つと、かなりの確率で赤い錆を生じてヘッドを真っ赤に汚してしまうものが有ります。また、あるメーカーの製品は、磁性体が剥がれ落ちやすく、音がボロボロになってしまうものもあります。(まあ、何十年も経っているので、致し方ないのかも知れませんが。)
しかし、一方で、ほとんどの製品が劣化せず、録音した当時と同じくらいの音質で再生できるメーーカーの製品も存在します。私一人だけの狭い体験の中での話ですが、日立マクセル、ソニー、富士フィルム、太陽誘電といったメーカーのカセットテープは、数十年を経ても、ほとんど劣化せずに良い音を聴かせてくれています。(あくまでも私見ですが・・・)
カセットは意外に音がいい
最近、若い人たちがカセットテープの音の良さに気が付いて、積極的に聴いているという話を耳にしますが、昔からカセットテープを聴いている私も同意見です。
現在、中古で入手した30年以上前のケンウッドのオートリバースカセットデッキで、昔録音したカセットをよく聴くのですが、結構いい音で鳴ってくれます。CDをダビングしたものでも、CDと遜色ないレベルの音で鳴っています。
特に私が好きなのは、マクセルのXL‐Ⅰ(ノーマルポジション)、XL‐Ⅱ(ハイポジション)というテープで、ジャズやロックなど、力強さが欲しいジャンルにはノーマルのXL‐Ⅰ、クラッシックなどの繊細さ、柔らかさが欲しいジャンルには、ハイポジのXL‐Ⅱを使用していました。これらのテープは、録音時から数十年たった今でも、ほとんど劣化することなく再生できています。(あくまで私の狭い経験の範囲でのことではありますが。)
意外に耐久性のあるMD
実は、カセットと同じくらい、MDも所有しています。
ある時期、レンタルCD屋さんや図書館からCDを借りて来ては、MDとオーディオCD-Rにデジタル録音でダビングしておりました。今から20年以上前のことです。
ところが、20年以上も経つと、オーディオCD-Rは劣化して、かなりの確率で再生不可能になってしまいました。(私の保存の仕方が悪かったのかも知れませんが。)
ところが、同時期に録音していたMDは、一部を除いてほとんどのものが今でも正常に再生可能です。そんな体験から、私はCD-RよりMDの方が、耐久性があるのではないかと思っています。
MDの音も悪くない
MDが廃れた理由の一つに、音が良くないという説もあったような気がするのですが、私はそうは思っておりません。
以前にも書いたかもしれませんが、私は、ハードオフのジャンクコーナーで、パイオニア製の中級クラスのMDデッキを千円ほどで入手しました。これが、楊枝一本で修理出来てしまい、以後、このMDデッキを愛用しております。
このデッキ、発売当時の定価はたぶん5万円台位の製品なのですが、意外にいい音がします。
結局、MDだって、正しく録音して、いいMDデッキで再生すれば、いい音が出るんだというのが、この体験から導き出された私の結論です。忘れられつつあるMDというメディアですが、再評価されてもいいのではないかと思う今日この頃ではあります。
それにしても、今でも細々と市販されているオーディオCD-Rですが、もっと耐久性のある製品が出来れば、私もまだまだ使いたいとは思うのですが・・・。
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